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ルシェン城 の変更点

*現実の城情報 [#information]

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イギリス王室属領マン島の南岸の町キャッスルタウン、シルバーバーン川の河口に面して建つ城。ラッシェン城とも表記される。
キャッスルタウンは名前の通り19世紀にダグラスに取って代わられるまで長くマン島の主都だった街で、城の歴史は12世紀末に遡る。
12世紀末から13世紀にかけてマン島王((ノルウェー王に隷属しスコットランド西部の島嶼部とマン島を統治した))の居城として作られ、1265年に最後のマン島王マグヌス・オラフソンはこの城で没した。
マグヌス王の死後、パース条約によりノルウェーはマン島を含むスコットランド西部諸島の宗主権をスコットランド王国に譲渡する。
以後城はスコットランド、後にイングランドのマン島領主の居城として用いられ、その後は造幣所や牢獄としても利用された。
現在では博物館になっているほか、マン島政府が発行する5ポンド紙幣の券面にはルシェン城が印刷されている。

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前述のパース条約によってマン島はスコットランド領となったが、完全にその支配が定着するには10年以上を要した。
さらに1290年代にはイングランド王エドワード1世がマン島の領有権を主張してマン島に出兵、占領する。
1313年、スコットランド王ロバート1世がマン島奪還に動き5日間で島の過半を制圧。最後に残ったルシェン城も5週間の籠城の末に降伏する。
しかしその後も両国の間で島の支配権が争われ、14世紀末から15世紀初め頃にイングランドが制圧してようやく落ち着く。
しかしその後も両国の間で島の支配権が争われ、14世紀末から15世紀初め頃にイングランドが制圧してようやく落ち着いた。
1405年、[[アニック城]]などを支配する有力貴族パーシー家の反乱鎮圧に功があったとして、ジョン・スタンリーにマン島の統治権が授けられる。
翌年にはこの権利を世襲する権利が認められ、ルシェン城はスタンリー家のマン島における主城となった。ただしほとんどは代官が派遣されていた。
スタンリー家は15世紀中に男爵位を得、さらに薔薇戦争の戦功によりダービー伯に叙され、マン島領主の称号も伯爵位に統合された。

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イングランド内戦では7代ダービー伯ジェームズは王党派を支持しマン島をその拠点とした。また議会派を支持したマン島代官を罷免している。
しかし7代伯は1651年にウースターの戦いで議会派軍に捕らえられ処刑される。ルシェン城は未亡人となった伯爵夫人が守備していたが、議会派軍に包囲され城内でも反乱が起きたため降伏した。
1709年には王立造幣局として、次いで18世紀から19世紀末には[[ピール城]]に代わる島の牢獄として使われた。
スタンリー家が18世紀初めに断絶すると伯爵位は分家に、マン島領主の称号は姻戚のスコットランド貴族アソル公爵が引き継いだ((この時代すでにイングランドとスコットランドは統合されている))。
1765年に制定されたマン島購入法によってマン島の宗主権がイギリス王室に買い取られ、以後はイギリスの君主がマン島領主となっている。
ルシェン城は宗主権と共に王室に買い取られたものの、20世紀前半にマン島政府に譲渡され、史跡・博物館として使われるようになった。

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|所在地|王室属領マン島、 ルシェン郡、 キャッスルタウン|
|現存状態|城壁、城塔|
|現存状態|城壁、主城塔、城門|
|城郭構造|囲郭式(一部集中様式)|

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***城郭構造

現在の城のほとんどは14世紀の改築の姿で、中央の矩形キープだけだった所にキープの四面に塔を追加して主城塔とし、城壁、防御塔、城門塔を追加した。
集中様式を取りいれた囲郭式城郭で、周囲を囲む城壁は高さ約7.6メートル、厚さは約2メートル。キープは高さ24メートル、壁の厚さは3.7メートルある。
城壁の外側は堀が囲み、その更に外側には土塁の上に背の低い外城壁があり、そちらにもいくつかの防御塔があった。塔は北側に一個のみ現存している。
城に入る場合、東側の入り口から壁に挟まれた狭い道を城壁に沿って北側まで進み、更にその主城門を抜けた先の跳ね橋を渡って主キープに入る。
この城門塔には落とし格子だけでなく殺人孔(天井から下の通路に向かって熱湯や石などを投げ入れる穴)も備えられていた。

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