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チャフティツェ城 のバックアップ(No.3)
現実の城情報
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| 所在地 | チャフティツェ村 トレンチーン郡 東スロバキア道 スロバキア共和国 |
| 現存状態 | ほぼ廃墟(石城壁とキープの残骸が残るのみ) |
| 城郭構造 | 平山城 |
もうひとりの吸血鬼伝説(クリックで表示)
フィレンツ・ナダスディ伯爵と結婚したエルジェーベトがここチェイテ城に移り住んだのは1575年であった。ただ結婚生活はかなり冷え切っており、オスマン帝国軍との戦争のため夫はほとんど城に居なかったようだ。
彼女は退屈な日々を紛らわすかのように召使から手ほどきをうけ黒魔術に嵌ってゆく。彼女の中で歯車が狂い始めたのはこのころからだった。
ある日召使の一人が梨を盗みドレスを汚したとき、エルジェーベトは家臣に命じてその娘を裸にし、全身にハチミツを塗りたくり木の枝に吊るした。数時間後、彼女の体には無数の蟻が蝟集し悶え苦しむことになった。
またあるとき、エルジェーベトに着せる服を間違えた召使は、真っ赤に熱した鉄の棒を顔に押し当てられた。仕えている者からすると毎日が気が気ではない。いちいち些細なことで折檻を繰り返していた彼女の殺人性に火がつく事件が起こる。
別の召使が彼女の髪を梳かしている際、櫛に髪の毛が絡まり引っ張ってしまった。それに激怒したエルジェーベトはその娘を何度も殴りつけたところ、血しぶきが自分の手の甲にかかった。
すぐさま拭き取るとどうもそこだけ若返ったような錯覚に陥ったのだ。何人もの子供を産み、老いを気にする歳になった彼女がとった行動は想像を絶するものであった。恐ろしいことに「老化防止には血を浴びるのが良い」という理屈に至ったのだ。
まず手始めに髪梳きに失敗した召使の娘にナイフを突き刺し、飛び散る血を全身に浴びた。もちろんこれに飽き足らず、召使に命じて貧しい農民の若い娘を集めさせ、殺しては温かいうちに浴槽に溜め、毎晩血の風呂に入っていたという。
血を採取する方法はナイフの他、鉄の処女や鞭、鈍器と様々であった。ある娘の指を切断し、絶叫するさまを見て恍惚の表情を浮かべていたというのだから、その変態性は底なしである。もともと性倒錯の気があり性別を問わず愛人を作りまくっていた。
そんな彼女にも潮時が訪れる。1610年に監禁していた娘の一人が脱走し、惨状を訴えたのだ。1611年におこなわれた裁判では数々の証言が生存者や家族、事件の関係者から相次ぎ、反論の余地なく多くの残虐行為を認めた。
共犯者である侍従は斬首刑に処されたが、高貴な身分であった彼女はこれを免れた。ただ重罪人であることを示す絞首刑台がその屋上に設置されていたという。
彼女は判決が下されたのち、皮肉にも自分が殺戮の限りを尽くした城の寝室に幽閉された。扱いはひどく毎日粗末な飯が一度運ばれてくるだけであったようだ。
1614年、配膳係の者が部屋を覗き彼女の死を確認したことで、数百人にも及ぶ大量殺人事件はその幕を閉じた。
Published by (C)DMMゲームズ
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