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グワーリヤル城
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*現実の城情報 [#information] //編集前に[[テンプレート/城娘]]の「現実の城情報」をご確認ください。(このコメントは必ず残してください。他のコメントは不要なら削除していいです) 「インドのジャンヌ・ダルク」と称されるラクシュミー・バーイーが籠城したことで知られる、巨大な岩山に築かれた城で、正確な築城年代は不明だが伝承では3世紀に築かれたとされ、城内の碑文では6世紀にエフタルの王ミヒラクラによって築かれたとされる。 1022年にはガズナ朝の最盛期を築いたスルタン・マフムードの攻撃を撃退するが、デリー・スルタン朝最初の王朝であるインド・マムルーク朝(奴隷王朝)の創始者アイバクによって占領され、一時は奪還されるものの1231年にアイバクの側近だったイルトゥトゥミシュが再征服した。 以後グワーリヤル城はイスラームの支配下にあったが、ティムール侵入後の混乱のなかでラージプートのトーマラ朝グワーリヤル王国が独立し、グワーリヤル城を居城とした。 トーマラ朝で最も著名な君主はマーン・スィングで、貯水池を造って農業を推進し、芸術を保護してその振興を図り、自身も作曲家だった。またマーン・スィングが設立した音楽学校は、後にムガル皇帝アクバルの「9つの宝石」に数えられる楽士ターン・セーンを輩出した。 マーン・スィングはグワーリヤル城の改修も行い、建築の才に優れたムガル皇帝バーブルはこの城を高く評価し、またラージプート様式を詳細に研究し自ら設計や指揮監督まで行ったアクバル築いた[[アーグラ城]]は、マーン・スィング時代のグワーリヤル城と類似していた。 #br #style(class=submenuheader){{{ &color(White,Maroon){続きをクリックで表示}; }}} #style(class=submenu){{{ マーン・スィングは北インドを支配していたデリー・スルタン朝のロディー朝に対抗し、1509年にはロディー朝スルタンのシカンダル・ロディーのグワーリヤル城への攻撃を撃退したが、1516年にシカンダルの子イブラヒム・ロディーの攻撃によって戦死し、グワーリヤル城は1519年に陥落した。 イブラヒム・ロディーは1526年のパーニーパットの戦いに敗れて戦死し、これに勝利したバーブルはムガル帝国を創始した。グワーリヤル城はバーブルによって支配され、1542年には一時期ムガル帝国を崩壊させたスール朝のシェール・シャーに奪われたが、1556年にムガル皇帝アクバルが奪還した。 アクバルの時代にグワーリヤル城は牢獄として用いられ、かつて対立した叔父のカームラーンの子をここで処刑した。皇帝アウラングゼーブもまた、父帝シャー・ジャハーン晩年の帝位継承者争いの際に長兄ダーラー・シコーの子スレイマン・シコーと、弟のモラードをグワーリヤル城で処刑している。 #br アウラングゼーブの死後ムガル帝国は衰退し、グワーリヤル城はグワーリヤル近郊のゴーハドを支配していたジャート族のビーム・スィングやチャタル・スィングが占領していたが、最終的にマラーター同盟のマハーダージー・シンディアが支配することとなった。 マハーダージーによってグワーリヤル城はシンディア家の本拠地となり、シンディア家はマラーター同盟の有力諸侯としてムガル帝国の首都デリーを含む北インドの広大な領域を支配したが、マハーダージーの子ダウラト・ラーオ・シンディアの代でイギリス東インド会社とのマラーター戦争に敗れ、シンディア家はグワーリヤル藩王国としてイギリスに従属することとなった。 1857年にイギリスに対するインド大反乱が発生すると、カーンプルではマラーター同盟最後の盟主だったバージー・ラーオ2世の子ナーナー・サーヒブが、ジャーンスィーでは藩王の王妃ラクシュミー・バーイーが蜂起した。 翌年、ラクシュミー・バーイーはナーナー・サーヒブ率いる反乱軍の司令官だったターティヤー・トーペーと合流し、大胆な計略によってシンディア家からグワーリヤル城を奪取した。 イギリス軍はすぐさまグワーリヤル城に軍を向かわせ、ラクシュミー・バーイーはグワーリヤル郊外に陣を置いてこれを迎撃し、果敢に戦ったものの敗れ戦死した。 その後グワーリヤル城は陥落し、ターティヤー・トーペーはイギリス軍の包囲を突破して一年近くゲリラ戦を展開するが、このグワーリヤル城陥落をもってインド大反乱は事実上終結した。 反乱後グワーリヤル城にはシンディア家が復帰し、ジョージ・ジーヴァージー・ラーオ・シンディアの代の1947年にインドがパキスタンとともにイギリスから独立した際、シンディア家のグワーリヤル藩王国はインドに併合された。 }}} |BGCOLOR(#ddd):80|300|c |所在地|インド、マディヤ・プラデーシュ州グワーリヤル県グワーリヤル| |現存状態|城壁、城門、宮殿など| |城郭構造|山城| *コメント [#comment] #pcomment(,reply,10,)
*現実の城情報 [#information] //編集前に[[テンプレート/城娘]]の「現実の城情報」をご確認ください。(このコメントは必ず残してください。他のコメントは不要なら削除していいです) 「インドのジャンヌ・ダルク」と称されるラクシュミー・バーイーが籠城したことで知られる、巨大な岩山に築かれた城で、正確な築城年代は不明だが伝承では3世紀に築かれたとされ、城内の碑文では6世紀にエフタルの王ミヒラクラによって築かれたとされる。 1022年にはガズナ朝の最盛期を築いたスルタン・マフムードの攻撃を撃退するが、デリー・スルタン朝最初の王朝であるインド・マムルーク朝(奴隷王朝)の創始者アイバクによって占領され、一時は奪還されるものの1231年にアイバクの側近だったイルトゥトゥミシュが再征服した。 以後グワーリヤル城はイスラームの支配下にあったが、ティムール侵入後の混乱のなかでラージプートのトーマラ朝グワーリヤル王国が独立し、グワーリヤル城を居城とした。 トーマラ朝で最も著名な君主はマーン・スィングで、貯水池を造って農業を推進し、芸術を保護してその振興を図り、自身も作曲家だった。またマーン・スィングが設立した音楽学校は、後にムガル皇帝アクバルの「9つの宝石」に数えられる楽士ターン・セーンを輩出した。 マーン・スィングはグワーリヤル城の改修も行い、建築の才に優れたムガル皇帝バーブルはこの城を高く評価し、またラージプート様式を詳細に研究し自ら設計や指揮監督まで行ったアクバル築いた[[アーグラ城]]は、マーン・スィング時代のグワーリヤル城と類似していた。 #br #style(class=submenuheader){{{ &color(White,Maroon){続きをクリックで表示}; }}} #style(class=submenu){{{ マーン・スィングは北インドを支配していたデリー・スルタン朝のロディー朝に対抗し、1509年にはロディー朝スルタンのシカンダル・ロディーのグワーリヤル城への攻撃を撃退したが、1516年にシカンダルの子イブラヒム・ロディーの攻撃によって戦死し、グワーリヤル城は1519年に陥落した。 イブラヒム・ロディーは1526年のパーニーパットの戦いに敗れて戦死し、これに勝利したバーブルはムガル帝国を創始した。グワーリヤル城はバーブルによって支配され、1542年には一時期ムガル帝国を崩壊させたスール朝のシェール・シャーに奪われたが、1556年にムガル皇帝アクバルが奪還した。 アクバルの時代にグワーリヤル城は牢獄として用いられ、かつて対立した叔父のカームラーンの子をここで処刑した。皇帝アウラングゼーブもまた、父帝シャー・ジャハーン晩年の帝位継承者争いの際に長兄ダーラー・シコーの子スレイマン・シコーと、弟のモラードをグワーリヤル城で処刑している。 #br アウラングゼーブの死後ムガル帝国は衰退し、グワーリヤル城はグワーリヤル近郊のゴーハドを支配していたジャート族のビーム・スィングやチャタル・スィングが占領していたが、最終的にマラーター同盟のマハーダージー・シンディアが支配することとなった。 マハーダージーによってグワーリヤル城はシンディア家の本拠地となり、シンディア家はマラーター同盟の有力諸侯としてムガル帝国の首都デリーを含む北インドの広大な領域を支配したが、マハーダージーの子ダウラト・ラーオ・シンディアの代でイギリス東インド会社とのマラーター戦争に敗れ、シンディア家はグワーリヤル藩王国としてイギリスに従属することとなった。 1857年にイギリスに対するインド大反乱が発生すると、カーンプルではマラーター同盟最後の盟主だったバージー・ラーオ2世の子ナーナー・サーヒブが、ジャーンスィーでは藩王の王妃ラクシュミー・バーイーが蜂起した。 翌年、ラクシュミー・バーイーはナーナー・サーヒブ率いる反乱軍の司令官だったターティヤー・トーペーと合流し、大胆な計略によってシンディア家からグワーリヤル城を奪取した。 イギリス軍はすぐさまグワーリヤル城に軍を向かわせ、ラクシュミー・バーイーはグワーリヤル郊外に陣を置いてこれを迎撃し、果敢に戦ったものの敗れ戦死した。 その後グワーリヤル城は陥落し、ターティヤー・トーペーはイギリス軍の包囲を突破して一年近くゲリラ戦を展開するが、このグワーリヤル城陥落をもってインド大反乱は事実上終結した。 反乱後グワーリヤル城にはシンディア家が復帰し、ジョージ・ジーヴァージー・ラーオ・シンディアの代の1947年にインドがパキスタンとともにイギリスから独立した際、シンディア家のグワーリヤル藩王国はインドに併合された。 }}} |BGCOLOR(#ddd):80|300|c |所在地|インド、マディヤ・プラデーシュ州グワーリヤル県グワーリヤル| |現存状態|城壁、城門、宮殿など| |城郭構造|山城| *コメント [#comment] #pcomment(,reply,10,)