豊前上田城（ぶぜんうえだじょう）
資料が乏しく、明確な築城年代は明らかになっていない。 推測では14世紀ごろと伝えられ、明徳年間に上田左衛門道貫によって築かれた模様である。便宜上「平城」の扱いとなっているが、天然の要害は左手西側の駅館川しかない。山城多い時代に敢えて平城を築く理由は政庁機能の発揮と、城下の発展の他なく、要塞としての存在意義は薄い。ながらかな平地が続き、どう見てもその防御性は見えてこないのだ。東側のさほど遠くない位置に宇佐神宮があるため、祈願や催事を催す折の居城としての役割が強いようにも思える。現在は南と東側に土塁が残るばかりで城の鍵となる欠片は跡形もないため、これ以上の踏み入った考察は不可能である。今後、新たに史料が発見されることを願う。
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