ディール城 のバックアップの現在との差分(No.1)

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*現実の城情報 [#information]

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英仏海峡を望む当時の港町ディールにヘンリー8世によって建てられた城。
ヘンリー8世といえば『自分の離婚問題でカトリック体制から独立して英国国教会を立ち上げた張本人』という少し歴史に詳しいか高校世界史を選択してれば誰でも知っているレベルの有名人であるが、カトリック体制から離脱した結果どうなったかというと、北海からビスケー湾南岸までのヨーロッパ大陸の国すべて(というか、早い話がフランスとハプスブルク帝国)との関係が一気に悪化してしまった。
これに対してイングランド南部海岸線の防御を固めるためにヘンリーの指示のもと築かれた城のひとつがこのディール城である。
同様の城や防塁を総称して『デバイス・フォート』と呼ぶ。
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隣町のサンダウンとウォルマーにも同様に城が築かれ、そのほか四つの防塁(ブルワーク)とあわせてケント州東部海岸の防衛線を形成した。この海岸は有名なドーバーの白い崖からそれほど離れていないのだが、地形はまったく逆のなだらかな砂浜が続いていて上陸が容易だった。
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1539年から城本体の建築を開始し、人数をつぎ込んだ結果1年ほどで完成させた。
その後もアルマダ海戦や英蘭戦争、ナポレオン戦争に20世紀の世界大戦と、イングランドと大陸諸国との情勢が緊張するたびに補修・改修され、情勢が落ち着いた後は最小限の人員のみが配置、あるいは単に放置という扱いを延々と繰り返した。これは他の「デバイス・フォート」各城・陣地もほとんど同じであった。
その後もアルマダ海戦や英蘭戦争、ナポレオン戦争に20世紀の世界大戦と、イングランドと大陸諸国との情勢が緊張するたびに補修・改修され、情勢が落ち着いた後は最小限の人員のみが配置、あるいは単に放置という扱いを延々と繰り返した。これは他の『デバイス・フォート』各城・陣地もほとんど同じであった。
しかし、当初の目的であった侵略者からの沿岸防衛のために使われたことは結局一度もなかった。
ディール城の唯一の実戦はイングランド内戦のときで、王党派艦隊から補給を受けながら議会派軍に対抗したが、1ヶ月余りの籠城の末降伏している。
この戦いで城は大きく損傷したが、防衛の要地であったため比較的早期に修復される。
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第二次大戦中には城とその周辺は6インチ(15センチ)沿岸砲を2門備える砲兵陣地となり、330名の砲兵と560名の沿岸警備兵が配備された。
戦後もしばらくは監視塔として使われたが、現在はイングリッシュ・ヘリテイジの管理下となっている。
なお「デバイス・フォート」の建造にあたって、ヘンリー8世は必要な資材の一部を宗教改革に伴って取り潰した修道院の廃材で賄っている。ディール城も一部はもと教会だった石材で出来ている。
なお『デバイス・フォート』の建造にあたって、ヘンリー8世は必要な資材の一部を宗教改革に伴って取り潰した修道院の廃材で賄っている。ディール城も一部はもと教会だった石材で出来ている。

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|所在地|イングランド、ケント州、ディール|
|現存状態|城壁、城塔|
|城郭構造|稜堡式(ヘンリー式)城郭|

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**城郭構造
ヘンリー8世が大々的に取り入れたことから『ヘンリー様式(Henrician/ヘンリシアン)』と名づけられた特徴的な城郭構造を持つ一種の稜堡式城郭。
『ヘンリー様式』とは中心に円形キープを持ち、まるで花びらのように外側に左右対称・同心円上に円形または半円形の塔または堡塁を追加していく様式。
ディール城の場合は堡塁が内外6つずつあり、真上から見ると幾何学的な美しい形をしている。
さらにその外に幅20メートル深さ5メートルに達する空堀で囲まれ、城内とは跳ね橋で連絡していた。
反面で既に大砲が大々的に使われる時代であったため城の高さは低く抑えられ、主塔でも三階建てしかない。
主武装はやはり大砲で、66ヶ所もの砲門(必ずしも大砲が66基あるわけではない)と53ヶ所もの銃眼を持ち、室内構造もまたそれに特化した造りになっていて、硝煙・発砲煙を素早く室外に逃がせるような構造を持つ。

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