プクサーロッホ(Puxerloch)は、プレシャイッツ山の南面の石灰岩の崖に築かれたリューグ(Luegg)とシャラウン(Schallaun)という2つの中世の洞窟城の併称。 シャラウンは小さい方の洞窟に建てられ、1181年の文献に初めて登場した。幾つかの階層からなり、洞窟は上層の中庭として機能し、洞窟の温度を利用した長い地下通路があった。 シャルルマーニュの時代にサクソン人の王女と駆け落ちし洞窟に身を隠し、後に洞窟城を築き盗賊騎士一族の祖先となった騎士のシャロンに由来するという伝承がある。 他に、影のない呪われた男がシャラウンに隠れ住んでおり通りすがりの娘を攫ったという伝承も。別のバージョンでは、男はシャウランの娘を連れて怒り狂う父親から逃げ出し、最後は自ら父の代わりとなって処刑された。 リューグはシャラウンの西にある大きな洞窟に12世紀に築城され、14世紀にさらなる改築と居住区が加われた。 城壁に囲まれた外側の中庭は門楼と谷底からの門で出入りでき、洞窟の内部には中庭といくつかの部屋、滴る水を集める貯水槽があり、迷路のような地下通路が数百メートルに渡って続いていた。 両城は何度も所有者が代わり、盗賊の住み着きやハンガリー軍の占領もあって、徐々に破壊され荒廃していた。19世紀初頭に犯罪組織の隠れ家となった切っ掛けで取り壊された。
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