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シヨン城 のバックアップ(No.2)
現実の城情報
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| 所在地 | スイス、ヴォー州リヴィエラ=ペイダンオー地区ヴェトー |
| 現存状態 | 現存 |
| 城郭構造 | 平城 |
甲冑騎士の亡霊(クリックで表示)
城に幽霊話はつきものである。「レマン湖の女王」の異名をもつシヨン城も多分に漏れず奇妙な話が残る城の一つだった。
この城に住まう貴族ピエール・スタニェールにはカトリシアという妻がいた。この話の主人公はこの妻である。
ピエールは家臣であり兵士であるボレン・マイヨールに全幅の信頼をおいており、戦争になれば二人は嬉々として戦場に赴いていった。
仲睦まじい主従関係を築けている好例とも見て取れるが、カトリシアは二人にある疑念を抱いていたのだ。「二人は男色でしかも愛人関係ではないか?」という疑懼であった。
ボレンは若く美しい青年兵士だったようで、その美貌からたしかに疑われても仕方がない。治まりのつかないカトリシアはさっそく夫ピエールの寝室に覗き穴を開けた。
すると驚いたことに夫ピエールと家臣のボレンは互いに裸になり抱き合っていたのである。嫉妬に狂ったカトリシアは夫の留守中を見計らってボレンを捕らえ地下牢獄へと叩き込んでしまう。
容疑は「夫の寝ているすきを見て暴行を加えようとしていた」というものだった。帰宅した夫はその話を聞かされ信じられない様子だったが、証人もいるためボレンをどうすることもできなかった。
数日後、城の外は大嵐となりレマン湖は水が溢れかえって、ボレンの居る地下牢にまで浸水してきた。岩に鎖でつながれているせいで脱出できず、彼はそのまま溺れ死んでしまう。
それからというもの、カトリシアの寝室には毎夜、甲冑を着た騎士がコツコツと跫音を立てて歩く音が聞こえるようになった。亡霊に悩まされたカトリシアはそのままノイローゼとなり、1ヶ月後に死んでしまう。
彼女が死んでからというもの、騎士の亡霊は一切姿を見せなくなり、シヨン城はもとの美しい「レマン湖の女王」に戻ったと伝えられている。
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