フランス・イングランドにまたがる「アンジュー帝国」を築いたアンジュー家発祥の地の城で、世界遺産「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」の古城の一つ。 アンジェ城の歴史は古く、ロワールの古城で最古のシノン城と同じくガロ・ローマン時代にまで遡り、9世紀からアンジュー伯の居城となった。 アンジュー伯は1154年にアンリがイングランド王ヘンリ2世となってプランタジネット朝を開いたが統治の中心はフランスにあり、息子のリチャード1世獅子心王の時代にはアンジェが都となった。 1204年にアンジェはフランス王フィリップ2世尊厳王によって征服され、その孫のルイ9世聖王はアンジェ城の大改修に着手した。ルイによってアンジェ城は当時のフランス屈指の規模を誇る城塞となり、巨大な城壁に高さ約18メートルの円形の側塔が約30メートル間隔で17棟が並ぶという堂々たる構えだった。 現在見られるアンジェ城はこのルイ9世の時代のものとなっており、16世紀のユグノー戦争の際には側塔の上部が城壁と同じ高さになるよう切り落とされるなどの改修が行われ、さらに強固な城塞となった。 その後は刑務所や弾薬庫として用いらた後に現在は一般公開されており、現存するものではフランス最古とされる『ヨハネの黙示録』を描いた4つのタペストリーを見ることができる。
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