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淹城
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現実の城情報 Edit

淹城は春秋時代の淹国の中心地で、現存する中では中国最古の城とされている。
出土品から少なくとも紀元前8世紀ごろには存在しており、最も古い説では夏王朝の頃には存在していたと考えられている。
上の建物はすでに失われているものの、春秋時代以前の遺跡としてはほぼ完璧な状態で現存している。
城内からは中国最古の船を始めとして数々の出土品も見つかっており、古代中国を知る上で重要な遺跡となっている。
城は同心円状に三つの濠に区分けされた「三城三河」と言われる様式をとっており、外側から外城、内城、子城という三つの郭で構成されている。
城には土塁も取り付けられており、記録によればその高さは最大で20m、基壇の厚さは25～30m程あったという。


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淹城は古代中国の城という事で文献も少なく、その由来にも複数の説がある。


一つは夏王朝の桀の宮殿として造営され、淹城の名もこの時に付けられたという説である。
この説をとると、紀元前1600年ごろにこの城が造られたことになる。


二つ目は、西周初頭の三監の乱で殷の旧臣に味方した奄人（古淹君）に由来するという説である。
漢代に書かれた『越絶書』の中で、淹城が「毗陵県の南側に位置し、かつての古淹君の地である」と言及されている。
この古淹君は元は山東省あたりに住んでいた部族だったが、三監の乱での敗戦で散り散りになり、その残党の一部が長江を渡りこの地に定住した。
それにより「淹」城と呼ばれるようになったという。


三つ目は、春秋時代の呉の政治家の季札に関する伝承に由来する説である。
季札は呉の初代国王寿夢の4兄弟の末子で、清廉賢哲の聖人として高名を馳せ、父からも兄弟からも次の国王を望まれていた。
だが季札は、兄を差し置いて自身が王になることを拒んだ。
最終的には兄たちが順に王位に就き、季札は領内の一都市である延陵を治めるという事で落ち着いた。
しかし、三番目の兄が亡くなり、その子が王位を継ぐと、一番上の兄の子である後の闔閭がこれを不服とし、新王を殺して王位に就いた。
季札は闔閭のこの行いに激怒し、二度と呉の国には立ち入らないと決め、延陵の地に淹国を建国し、延陵の街を新たに「淹城」と名付けた。

所在地中華人民共和国　江蘇省　常州市　武進区
現存状態堀跡
城郭構造三城三河

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