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ガイヤール城 の変更点

#include(城娘項目,notitle);

#include(城娘ステータス注釈,notitle)

|CENTER:300|BGCOLOR(#FCC):80|BGCOLOR(#FCC):90|BGCOLOR(#FCC):80|BGCOLOR(#FCC):90|c
|>|>|>|>|BGCOLOR(#f99):CENTER:''ガイヤール城(がいやーるじょう)''|
|&attachref(./ガイヤール城S.png,nolink);|>|BGCOLOR(#111):CENTER:&ref(画像で一覧RE/ガイヤール城.png,nolink);|図鑑No.|177|
|~|>|~|レア|5|
|~|>|~|城属性|&ref(画像置場/平山.png,nolink);|
|~|>|~|令制国|フランス|
|~|>|~|武器属性|[[盾]]|
|~|>|~|最大レベル|110|
|~|実装日|>|>|2016年11月22日|
|~|>|>|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''合戦''|
|~|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''初期配置/&color(Red){最大値};''|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''巨大化4回/&color(Red){最大値};''|
|~|消費気|12|消費気((基本消費気を含みます))|110|
|~|耐久|3137/&color(Red){6745};|耐久|5897/&color(Red){12680};|
|~|攻撃|83/&color(Red){337};|攻撃|142/&color(Red){579};|
|~|防御|168/&color(Red){493};|防御|315/&color(Red){926};|
|~|射程|90/&color(Red){90};|射程|147/&color(Red){147};|
|~|回復|10/&color(Red){32};|回復|14/&color(Red){47};|
//
|>|>|>|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''[[特技]]''|
|BGCOLOR(#FCC):[無印] / 攻撃強化・弐|>|>|>|自身の攻撃が27%上昇|
|BGCOLOR(#FCC):[&color(Red){改壱};] / 獅子の心|>|>|>|自身の攻撃が30%上昇&br;敵の防御を15%無視|
|>|>|>|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''[[計略]]''|
|BGCOLOR(#FCC):[無印] / 獅子の咆哮(使用まで40秒:消費気5)|>|>|>|範囲内の敵に攻撃の1.5倍のダメージを与え&br;30秒間攻撃が30%低下(範囲:大[&color(Red){200};])|
|BGCOLOR(#FCC):[&color(Red){改壱};] / 獅子の咆哮(使用まで40秒:消費気5)|>|>|>|~|
//
|>|>|>|>|BGCOLOR(#F99):CENTER:''図鑑文章''|
|>|>|>|>|我が名はガイヤール城。&br;フランスと呼ばれる異国の城娘である。&br;首都ルーアンの防御を目的として、獅子心王と&br;称されたリチャード1世によって築かれたのだ。&br;セーヌ川を眼下に見渡す崖の上に&br;建っていたこともあり、堅固な城塞としても&br;名を馳せていたのだぞ!&br;……なに?フランス王フィリップ2世に&br;陥落された後は廃城になっているじゃないか、&br;だと?な、なぜそれを知っている?&br;……まったく、意外と王は物知りみたいだな。|


|BGCOLOR(#F99):CENTER:120|400|c
|''[[築城]]''|04:20:00|
|''神社''|&color(Red){''[[招城儀式]]''};|


//#style(class=submenuheader){{
-''[[城娘改築]]''
//}}
//#style(class=submenu){{

//}}
//#table_edit2(td_edit=edit,tr_edit=edit,table_mod=close,calc=1,form=text=|text=|select=_1_2_3_4_5_6_7|select=_3_4_5|select=_1_2_3_4_5_6_7_8_9_10_11_12_13_14_15_16_17_18_19_20|select=_34-5_45-5_57-5_42-6_55-6_70-6_48-7_63-7_80-7_56-8_73-8_93-8_63-9_82-9_104-9_71-10_93-10_118-10_76-11_100-11_127-11_84-12_110-12_140-12_91-13_119-13_151-13_98-14_128-14_163-14_105-15_138-15_175-15_113-16_148-16_188-16,){{

|>|SIZE(13):|>|>|>|>|SIZE(10):|>|>|>|>|>|>|>|>|>|SIZE(13):|c
| | |~レア|~[[&color(White){巨大&br;化数};>巨大化・属性#l379325e]]|>|>|~&size(12){[[&color(White){消費気};>巨大化・属性#i31da6d1]]};|>|>|>|>|~''初期配置''|>|>|>|>|~''巨大化''|h
|~|~|~|~|~[[&color(White){基本};>巨大化・属性#ubbc4e49]]|~[[&color(White){強化};>巨大化・属性#u2b9a394]]|~&color(White){合計};|~耐久|~攻撃|~防御|~射程|~回復|~耐久|~攻撃|~防御|~射程|~回復|h
|>|BGCOLOR(#ccc):CENTER:50|>|BGCOLOR(#ddd):CENTER:30|>|>|CENTER:30|BGCOLOR(#ffe):CENTER:SIZE(10):60|BGCOLOR(#fef):CENTER:SIZE(10):60|BGCOLOR(#eff):CENTER:SIZE(10):60|>|BGCOLOR(#fff):CENTER:SIZE(10):60|BGCOLOR(#ffe):CENTER:SIZE(10):60|BGCOLOR(#fef):CENTER:SIZE(10):60|BGCOLOR(#eff):CENTER:SIZE(10):60|>|BGCOLOR(#fff):CENTER:SIZE(10):60|c
|>|無印|5|4|12|98|110|3137/&color(Red){?};|83/&color(Red){?};|168/&color(Red){?};|90/&color(Red){90};|10/&color(Red){32};|5897/&color(Red){?};|142/&color(Red){?};|315/&color(Red){?};|147/&color(Red){147};|14/&color(Red){47};|
|>|改壱|6|5|11|116|127|3282/&color(Red){?};|86/&color(Red){?};|176/&color(Red){?};|90/&color(Red){90};|10/&color(Red){33};|6892/&color(Red){?};|163/&color(Red){?};|369/&color(Red){?};|162/&color(Red){162};|16/&color(Red){52};|
//}}

#style(class=submenuheader){{
-''ステータス一覧(クリックで展開)''
}}
#style(class=submenu){{
#include(ガイヤール城/ステータス,notitle)
}}
#br

*ゲーム上の性能・評価 [#evaluation]
-概要
初実装から三人目の、平山属性としては初の盾城娘。ステータスを見ると、☆5盾の中では比較的攻撃が高い。
防御の[[サンタンジェロ城]]に対し、こちらの特技は攻撃増加。
計略で被害を耐えつつ、攻撃強化で足止めした敵を潰していくというのがコンセプトとなっている。
 
-特技「攻撃強化・弐」
自身の攻撃力を27%上昇させる。盾ながら、最大化時の基礎攻撃は☆4刀を上回ることができる。
しかし武器種の関係上、攻撃回数は刀に劣り、最終的な総合火力は刀以下に収まる。
地形一致によるステータス上昇はもちろん、粒揃いな平山属性のバフ要員の力を借り、防御を補佐するのも良いだろう。
 
-計略「獅子の咆哮」
指定した範囲の敵に攻撃低下30%を付与する1.5倍ダメージ付きデバフ計略。ダメージ効果はあくまでおまけ。
その本領は''30秒間という長時間にわたり、敵の攻撃を下げる点''にある。
よって攻撃範囲は広めなのだが、一般的なダメージ計略のように敵集団を一掃するのには向かない。
 
大将兜のような一撃が重い敵の攻撃を抑えることで、味方へのダメージを減少させるのが主な活用法となる。
特に高難易度では敵の攻撃は4桁に達することもあり、城娘の防御を上げるよりも遥かに被ダメージを抑えることができる。
ガイヤール城本体用に使うのはもちろん、後衛が遠距離攻撃を受ける際の保護、序盤における敵攻撃ラッシュの被害抑制にも有効。
[[大坂城]]や[[菩提山城]]のようなトークン型デバフとは違い、攻撃を受けて消滅しない。
//ただ[[大坂城]]や[[菩提山城]]のようなトークン型デバフとは違い、攻撃を受けて消滅しない代わりに長いCTから連発に向かない。(CT60秒時代に書かれた記述です)
//発動タイミングの見極めが重要ということであり、「獅子の咆哮」という勇ましさとは裏腹に、玄人好みの計略である。
 
-改壱特技「獅子の心」
自身の攻撃上昇が30%に増加し、新たに敵の防御を15%無視という攻撃重視のバフが追加される。
防御無視は、[[雑賀城]]特技などの敵防御低下とは別の効果であるため重ね掛けできる。詳しくは[[用語集>用語集#term1_ha]]を参照。
攻撃上昇と防御無視により、一撃の重さは他の盾にはないものとなる。特技発動前提なら、攻めも守りもと欲張れる内容である。
 
-編成
最大化前提で運用するなら、[[尾山城]]や[[伊予松山城]]などが好相性。盾の欠点である殲滅力や場持ちの隙が埋めやすい。
本来なら頻繁な撤退・再配置も視野に入る盾だが、ガイヤール城改壱の場合は移動を前提としない戦術が組みやすい。
侵攻ルートと味方の援護次第では「ボスも雑魚も任せたい」と欲張ることも不可能ではない。
装備は射程を伸ばせる「真・シュテファンの闘盾」や、攻撃の高さを活かせる「幻想聖盾」などが好相性である。
 
-性能の変遷
#style(class=submenuheader){{
&color(Black,gainsboro){詳細(クリックで表示)};
}}
#style(class=submenu){{
//バランス調整がされた際に箇条書きで記載してください。
//--2018年00月00日、特技の効果を修正
--2018年01月16日:耐久・攻撃・防御の上方修正
//--2024/00/00、特技の効果を修正
--2017/03/14:[改壱]実装
--2018/01/16:耐久・攻撃・防御の上方修正
---特技:攻撃強化・弐
自身の攻撃が上昇する効果を25%から27%に上方修正
---計略:獅子の咆哮
計略の使用可能までの待機時間を60秒から50秒に短縮
--2021年03月23日
--2021/03/23
---計略:獅子の咆哮
計略の攻撃倍率を1倍から1.5倍に上方修正
---[改壱]特技:獅子の心
攻撃速度が10%上昇する効果を敵の防御を15%無視する効果に変更
--2023年08月22日
--2023/08/22
---計略:獅子の咆哮
敵の攻撃低下効果を「20%」から「30%」に上方修正
計略再使用時間を「50秒」から「40秒」に上方修正
--2023年10月03日 計略が意図しない効果となっている不具合を修正
--2023/10/03 計略が意図しない効果となっている不具合を修正

}}
*キャラクターボイス [#voice]

CV担当:[[河井晴菜>http://www.vims.co.jp/talent_profile_detail.php?id=38]]

#region(←クリックすると台詞一覧が表示されます。)

#table_edit2(td_edit=off,tr_edit=edit,table_mod=open){{

※計略のない城娘の計略発動ボイスなど、通常流れないボイスはゲーム内の図鑑で聞くことができます。
|SIZE(12):BGCOLOR(#ddd):CENTER:60|SIZE(12):160|COLOR(#c09):SIZE(12):400|c
|入手|入手|勇猛たる獅子の心を受け継ぎし城、ガイヤール城だ。&br;ふむ……貴殿が新たな主というわけか。&br;これから、よろしく頼むぞ。|
|所領|所領1|む、王ではないかっ! 戦か!? ふふ、いいだろう、私の力をとくと……え、違う? ……そ、そんな……、この気持ち……どうしたらよいのだ。|
|~|所領2|夜は早めに眠りにつくと良い。……何故か、だと? 王にまで亡霊の相手はさせたくないからな。まったく、このあたりは死霊が多くて困るな。|
|~|所領3|王よ、この所領にある全てのトイレの場所を教えよ! こ、こら、冗談などではない! いいか、トイレから敵が攻め込むことだってあるのだぞ?|
|~|変身|獅子の猛り……今こそ解放せん!|
|~|変身解除|見たか、我が真の力を。|
|~|ダメージ1|こ、この程度では退かぬぞ……!|
|~|ダメージ2|くっ……敵もなかなかやるではないか……。|
|出陣|出陣|恐れおののけ! 我こそが、ガイヤール城だ!|
|~|委任出撃|どんな手を使っても、この任務……成功させてみせよう!|
|~|編成1|ああ、この私に全て任せておくが良い!|
|~|編成2|敵は何処だ? 早く戦わせてくれ!|
|合戦|つままれ|よ、よせ!こういうのは慣れていないんだ。|
|~|配置|時は来た……全軍、突撃せよ!|
|~|選択|もう何も心配するな。全て、私が蹴散らしてやろう!|
|~|巨大化|弱い……弱すぎるぞ!|
|~|特技発動|純然たる騎士の刃!|
|~|計略発動|吼えろ……我が獅子の心!|
|~|大破|このまま廃墟になど……なってたまるか……。|
|~|勝利|どうだ王よ、これが騎士の戦いというものだ!|
|~|敗北1||
|~|敗北2||
|その他|合成|より堅く、より強くなったぞ!|
|~|放置|……ふん。私を放っておくと言うのなら、勝手に一人で戦場へと出向くまでだ。|
|~|おかえり|王よ、貴殿の帰還を待っていたぞ。さぁ、私とともに、今日も戦場を駆け抜けるぞ!|
|~|ありがとう|ありがとう。|
|~|出陣画面(図鑑未登録)|どけどけどけぇ! 一番首は、このガイヤール城が頂く!|
}}

#region(←クリックすると贈り物イベント、台詞一覧が表示されます。&color(Red){ネタバレ注意};)
#table_edit2(td_edit=off,tr_edit=edit,table_mod=open){{
|SIZE(12):BGCOLOR(#ddd):CENTER:60|SIZE(12):160|COLOR(#c09):SIZE(12):400|c
|イベント1|早すぎるな。まさか……!|ち、違う! 断じて違うぞ! そんなに疑うのなら、実際に触って確かめてみるがいい!|
|~|BGCOLOR(#fbd):すごいな……!|そうだろう、そうだろう? こんなにすごい城娘を仲間にできて、王は幸せ者だな!|
|イベント2|BGCOLOR(#fbd):今は俺がいる。安心しろ。|王よ……貴殿は優しいな。そんな貴殿だからこそ皆、信頼しているのだろう。もちろん、かくいう私もな……!|
|~|まさに、穴があったわけだな。|あんな攻め方、誰も予想できるものか……。そうだ、私は悪くない。悪くないのだ! ……悪く、ないよな?|
|イベント3|BGCOLOR(#fbd):ふふ、かっこいいな。|うぅ~、がおがおーっ! どうだ? 今の、すっごくライオンぽかったろう? ふふ、よいよい、褒めすぎだ、王よ。|
|~|ははは、お前がやると可愛いな。|か、可愛い……だと!? き、騎士に向かって何ということをっ……! うぅぅ、がお~。|
}}

#endregion
#endregion
*画像 [#image]
イラストレーター:

|&attachref(./ガイヤール城 入手.jpg,50%);|
|CENTER:&size(25){COLOR(red){入手}};|


#region(COLOR(red){''←クリックすると御嬢、城娘画像が表示されます。見たくない人はクリックしないで下さい。''})
|&attachref(./ガイヤール城 御嬢.png,50%);|&attachref(./ガイヤール城 城娘.png,51%);|
|CENTER:&size(25){COLOR(red){御嬢}};|CENTER:&size(25){COLOR(red){城娘}};|

#region(COLOR(red){''←クリックすると大破、特技画像が表示されます。見たくない人はクリックしないで下さい。''})
大破、特技画像
|&attachref(./ガイヤール城 大破.png,50%);|&attachref(./ガイヤール城 特技.png,50%);|
|CENTER:&size(25){COLOR(red){大破}};|CENTER:&size(25){COLOR(red){特技}};|
#endregion
#endregion
***改壱 [#m967dca5]

#region(COLOR(red){''←クリックすると御嬢、城娘画像が表示されます。見たくない人はクリックしないで下さい。''})
|&attachref(./ガイヤール城 御嬢.png,51%);|&attachref(./ガイヤール城改壱 城娘.png,50%);|
|CENTER:&size(25){COLOR(red){御嬢}};|CENTER:&size(25){COLOR(red){城娘}};|

#region(COLOR(red){''←クリックすると大破、特技画像が表示されます。見たくない人はクリックしないで下さい。''})
大破、特技画像
|&attachref(./ガイヤール城改壱 大破.png,50%);|&attachref(./ガイヤール城改壱 特技.png,50%);|
|CENTER:&size(25){COLOR(red){大破}};|CENTER:&size(25){COLOR(red){特技}};|
#endregion
#endregion
*現実の城情報 [#information]

//編集前に[[テンプレート/城娘]]の「現実の城情報」をご確認ください。(このコメントは必ず残してください。他のコメントは不要なら削除していいです)

イングランド王国・フランス王国両勢力の緩衝地帯にあたるフランスのヴェクサン地方に、イングランド王リチャード1世獅子心王によって1196年から翌年にかけて建造された。
ガイヤール城からはセーヌ川の石灰岩質の崖の上で地域全体を見渡すことができ、その位置は難攻不落であると考えられていた。
フランス艦隊がセーヌ川を下るのを阻止するため、川床に3列の杭が打ち込まれた。さらに川の中洲にも城が築かれ、中洲と接続するプティタンドリの城壁街とともに防御線を形成した。
建造が完了した1197年、リチャード獅子心王は「私の1歳の娘はなんと美しいことか!」と言ったとされる。
#br
#style(class=submenuheader){{{
&color(White,Maroon){続きをクリックで表示};
}}}
#style(class=submenu){{{
こうして難攻不落の城塞が完成したが、肝心のリチャード獅子心王は1199年春にアキテーヌ中部リムーザン地方で攻城中に弩に射られて戦死してしまった。
これを好機と見たフランス王フィリップ2世尊厳王の反撃が開始される。彼は城を攻める前に周囲の城を落とし、ガイヤール城を孤立させてから包囲した。
包囲は1203年9月に開始された。まず防御された中洲と川を閉塞していた防柵が最初に陥落した。
城塞守備兵を指揮するロジャー・ド・レイシーは食料の備蓄を節約するために仕方なく非戦闘員の老人・女性・子供を退去せざるを得なくなった。
フランス軍は避難者第二陣退去の申し出を拒否し、フィリップがその態度を軟化させるまで避難民は壕の中で過ごすことを余儀なくされた。
中世においては「役に立たない者の口減らし」は当たり前におこなわれていた。それゆえにフランス軍は避難者退去の申し出を拒否したのである。
イングランド側もこの包囲を座視していたわけではなく数回にわたって救援軍を送ったものの、解囲には結びつかなかった。

#br
ガイヤール城に対するフランス軍の本格的な攻撃は1204年の2月にフィリップを包囲陣に迎えてから開始された。
歩兵による梯子を使った攻城術や、カタパルトやトレビュシェといった投石器を用いた射撃と平行して、少しずつ郭の外側の堀を埋めて攻城塔や破城槌が通れる攻城路を作っていった。さらには坑道戦すら実行された。
城側も対抗坑道を掘るなどして奮戦したが、これらの複合攻撃によりまず外郭の城塔の一棟か城壁の一部が破壊され、防御側は中郭に退却した。
この時点で想定以上の損害を出していたが、フィリップは攻勢を続けるよう命じた。
フランス軍は断崖側に守備されていないガルドロープの立坑(つまりトイレの排出口)を発見し、少数の兵がここから這い上がって内郭の礼拝堂に侵入した。
更に外郭の城壁にはまったくと言ってよいほど歯が立たなかった投石器が内郭の壁には十分な効果を挙げ、続行されていた坑道戦とあわせてついに城壁を崩した。
防御側は礼拝堂を攻略され城壁も破られたため内郭から主郭へ撤退したがここで降伏を受け入れた。難攻不落と呼ばれたガイヤール城の籠城軍140名は降伏ののち捕虜となった。

#br
陥落ののちフランス軍が城を修復した。1314年には不貞の咎でルイ10世の王妃マルグリットが幽閉され、1334年にはスコットランドの幼王デイヴィッド2世の亡命先として与えられた。また英仏百年戦争の間にはイングランド軍が一時奪い返したこともあった。
『MEDIEVAL FORTRESS』((J・E・カウフマン/H・W・カウフマン共著、ロバート・M・ジャーガ作図))によれば、陥落後も破壊されることなく修復が続けられたが、1603年、ブルボン朝初代王アンリ4世が解体を命じることとなり長きに渡る防御施設の役目を終えた、とある。
ただし、レザンドリー市観光局の紹介によると1603年ではなく、移築された一部の石垣や資材などを除き、1599年から1611年にかけてゆっくりと遺跡が残る程度に解体されていった模様だ。
}}}

|BGCOLOR(#ddd):80|300|c
|所在地|フランス ノルマンディー地域圏 ウール県 アンドリ郡 レ=ザンドリ|
|現存状態|城壁|
|城郭構造|集中構造|

#br
#style(class=submenuheader){{{
&color(White,Maroon){城郭構造(クリックで表示)};
}}}
#style(class=submenu){{{
***城郭構造

二方を谷に挟まれた尾根上に北から主郭内郭外郭と郭を連ね、内郭と外郭の間は堀切を切って防御されている。
セーヌ川側にはいくつかの腰曲輪があり、これで川岸の城壁と連絡していた。
これらの郭割には同じく尾根上に郭を連ねる形で築かれた[[シノン城]]の影響があると思われる。
キープは主郭の城壁の一角に寄せて建設され、城壁の厚さは2.5メートルのうえ、バットレスにより支持が強化されている。これはのちの集中構造の走りとなるものである。
主郭の城壁は半円状の張り出しを連続させるもので、これも最新の技術に基づいた攻城兵器の衝撃を分散させる構造だった。
#br
ガイヤール城はフランスでマシクーリ(石落とし・出し狭間)を伴って築城されたおそらく最初期の城のひとつである。
マシクーリは城壁から突き出して、そこから下方向に矢を射たり石や熱湯を落とせる構造で、中東で発達していた。
中東の城を巡る攻防戦を経験した十字軍士達が帰還するとヨーロッパでも取り入れられるようになり、従来の木造櫓に取って代わった。
第三回十字軍に参加したリチャード獅子心王もまたそれをフランス、そしてイギリスにもたらしたうちの一人であった。
ガイヤール城のマシクーリは「マシクーリ・アン・アルシュ」と呼ばれ、[[アヴィニョン教皇宮殿]]に似たアーチ構造によって支えられている。
このように、ガイヤール城は十字軍帰りのリチャード1世によって中東の先進的な築城技術を取り入れた最新技術によって築城されていた。

}}}

#br
#style(class=submenuheader){{{
&color(White,Maroon){獅子の心(クリックで表示)};
}}}
#style(class=submenu){{{
**獅子の心 [#q0a408c3]
ガイヤール城を築いたイングランド王リチャード1世は中世騎士道の鑑と謳われ、その武勇から「獅子心王」と称された。
リチャードはイングランド・プランタジネット朝を開きアンジュー帝国を築いたヘンリ2世の三男として生まれ、アキテーヌ公領を与えられたが度々父王に対して反乱を起こし、イングランド王に即位したという経歴を持つ。
アンジュー帝国は各地域の領主が個別にアンジュー家当主に帰属するという構造であり、イングランドもまたアンジュー家の支配領域の一部分だった。
ヘンリは支配領域の一体化を進めようとしたが、それに対しリチャードは十字軍を結成し聖地イェルサレムを奪還することを最大の目標としていた。
#br
リチャードはフランス王フィリップ2世尊厳王・神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世バルバロッサも参加した第3回十字軍を率いてアイユーブ朝のサラディンと戦い、その勇猛な戦いぶりが「獅子心王」の由来となった。
またこの十字軍の際に十字軍・イスラームによる中東の築城技術に触れ、ガイヤール城の築城に影響を与えることになる。
十字軍から帰国したリチャードはフィリップ2世と戦って軍事的・外交的に圧倒するものの、流れ矢に当たって死去した。
リチャードはその生涯を戦いに費やし、10年の治世のうちイングランドに滞在したのはわずか6ヶ月だったという。

}}}
*コメント [#comment]
#pcomment(,reply,10,)

*議論板 [#gironcom]
#region(←議論板 %%%性能や編集についてツリーが伸びたり誘導されたりした場合はこちらを利用してください。%%%)
#pcomment(Comments/ガイヤール城/議論,reply,10,)
#endregion


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